社長のお金と人の悩みを解決する専門家

休職期間満了になっても復職できない社員への対応は、どうすればいいのか?

  
休職期間満了による自然退職
\ この記事を共有 /
休職期間満了になっても復職できない社員への対応は、どうすればいいのか?

先日、経営者様より休職期間満了になる社員への対応についてご相談がありました。

創業間もない頃から勤続20年で優秀な男性社員がガンを患い休職している。数日前にその社員から報告があり、病状は悪化し、すぐ復帰できる状況ではない。復帰できないときは退職になることは承知していると言ってきたというのです。

この会社の就業規則では、勤続5年以上の場合、休職期間は最大6カ月となっており、その社員は来月で休職期間満了になり、期間満了時に復帰できない場合は自然退職になっています。

自然退職というのは、就業規則や雇用契約書に定められた事由を満たした場合、会社や社員の意思表示がなくとも労働契約が終了し退職になることを言い、他には定年退職がこれに該当します。

経営者様は休職期間満了による自然退職という初めての対応なので、就業規則に従って粛々と手続きだけを進めればいいものなのか。

会社への貢献度も考えると休職期間の延長も考えているが、現場の人員不足もあり、いつまでもそうするわけにいかない。もし退職となれば、できるだけ穏便に労使双方が納得のいく形で雇用関係を終了させ、離職後の彼も療養に専念し、病状が回復すれば再チャレンジできる状況にしてあげたいという要望でした。

私は、就業規則と経営者様へ社員が自然退職の取扱いになることを承知されていることを確認した上で、まず事務手続きについて3つお伝えしました。

①休職期間満了通知書を作成し、社員へ渡します。

その内容は「就業規則第〇条の定めにより、〇年〇月〇日をもって休職期間満了となり、その期間満了までに復職できないときは当社を退職となります」などを明記します。

②ハローワーク離職票の作成について

離職票の離職理由の欄は「6その他(1-5のいずれにも該当しない場合)」を選択し、(理由を具体的に)へ「休職期間満了による自然退職」と記載します。

提出時に資料3つを添付します。

a)就業規則の該当条文のコピー

b)休職期間満了通知書のコピー

c)傷病手当金を受給している場合、傷病手当金申請書の4枚目(医師の証明欄がある書面)のコピー

添付資料は管轄ハローワークごとに異なるので事前に確認してください。

③社員からの退職届の提出は不要です。

私は、経営者様が一番心配されていた円満な退職に対して、お見舞いと長年の貢献の労いを兼ねて社員と直接会い、①の書面を渡してはどうかとご提案しました。経営者様は快諾され、社員が復職できるようになったらいつでも受け入れることも伝えたいと話され、後日、円満な退職となりました。

離職後、社員が離職票を持参しハローワークへ失業給付の手続きをした場合、社員は3か月の給付制限はなく、すぐ受給することができます。ただし、失業給付は本人が再就職活動することが前提になっているため、今回のように療養中で就職活動ができない場合は失業給付を受給することができません。その場合はハローワークへ失業給付の受給期間の延長を申し出れば、最大3年まで延長することができます。

さて、休職期間はあくまでも会社の任意な制度であり、法律上必要なものではありません。ときどき休職期間内で復職できない場合は「解雇」と規定する就業規則があります。これは自然退職とは違い、会社が復職不能による解雇の意思表示をするため、社員が復職希望している場合は、その解雇理由の正当性をめぐって労働トラブルにつながります。

あなたの就業規則はどうなっているか、今すぐ確認してみてください。

就業規則変更等は、いつでも弊社へご相談ください。

Copyright©マネジメントパートナー ・エン,2024All Rights Reserved.