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入社後、すぐに辞めてしまう社員教育とは?

    
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入社後、すぐに辞めてしまう社員教育とは?

みなさんは、社員へ仕事のやり方や考え方などをちゃんと教えていますか?

今回は、私が製造業経営者だった頃の社員教育の仕方をお伝えしましょう。

まず、未経験者や同業者からの転職者でも中途社員として雇入れて、

その中途社員が初めて出勤した朝に、

私はその中途社員を配属する部署の担当者を呼び、

「今日から○○さんが入社したので、君の部署の仕事を教えてやって」と伝えるだけでした。

その担当者は中途社員を現場へ連れていき、

その部署の作業のやり方をザックリと教えた後、

「とりあえず、これやってみて。何かわからないことがあったら、僕を呼んで・・・」と言って、その場所を離れてしまう教育方法でした。

その中途社員は、その作業に区切りがつくと担当者を呼びに行き、

「言われた作業が終了しました」と伝えると

その担当者は、その製品を見るなり

「ええ!やり方が違ってる!これじゃ商品にならないじゃん!

もしわからないことがあったら、僕を読んでと言ったよね。」と怒りながら

「悪いけどさ、もう一度この部分をやり直してくれる?」

中途社員は「はい」と言って作業をやり直す。

そしてその作業が完了すると、

中途社員は、担当者から別の製品を渡され

「じゃ、次はこれやって」と言われ、

指示された通りに作業をこなす。

毎日こんな調子で仕事を繰り返し、中途社員へやらせていました。

私は2,3日過ぎた頃に担当者へ

「新しく入社した○○さんは、使えるの?」と聞くと

担当者は

「仕事の覚えがあまり良くないですね。手先もそれほど器用でもないようです」

私が「じゃ、なんとかウチで使えるように指導しておいて!」

担当者は「はい」

そして中途社員が入社2、3か月経つと、

中途社員から「すみません。今週いっぱいで辞めさせてもらいます」と申し出があり、

私が「どうして辞めるの?」と聞くと、

中途社員は

「僕には、この仕事が向いていないようです。正直、やっていく自信がありません。辞めさせてもらいます」

私は、こうするのが社員教育だと思っていました。

そして「ウチの社員はダメなやつばかりだ!」「ウチにはいい人材が集まらない」と

周りにいつもグチをこぼしていました。

この中途社員の立場になってみれば、

未経験者なのに目の前の作業をただやれと言われ

その作業にどんな意味があるのかもわからず、

人間としてではなく部品のように扱われる。

製品を作るのに必要人数さえいれば、誰でもいい状況。

そんな状況だったら、この会社に努める意味がない。

今、考えてみれば、私でも辞めてしまうと思います。

この体験談を経営者様にすると、

「ああ、それわかる。ウチも同じだ!」と言われることが多くあります。

あなたの会社の社員教育は、どうでしょうか?

未経験者にも教える体制ができていますか?

私は、今、少子高齢化で人材確保が困難な時代になり、

これからは少数精鋭の社員で製品づくりや顧客対応をしていかなければならないと思います。

私は、多くの中小企業で助成金を活用しながら社員教育の実践をサポートしてきました。

その中で新入社員の定着率がアップしたのは、

「OJT訓練+OFF-JT訓練+訓練日誌の記述+職業能力評価」を組み合わせた社員教育です。

大手企業ではずっと以前から行われている教育方法ですが、中小企業ではまだまだできているところは少ないです。

その社員教育に必要な訓練カリキュラムは、

私が会社ごとにヒアリングをさせていただき、

その会社に合った独自のものを作成します。

そしてベテラン社員が社内講師になってもらい、訓練カリキュラムに基づいて

OJT訓練やOFF-JT訓練を実施していきます。

新入社員は毎日の訓練で覚えたことを訓練日誌に記述し、社内講師がコメントを書き込む。

訓練の最後に職業能力評価を実施して、引き続き社員教育を実施する。

私は、この方法で多くの中小企業の中途社員の社員教育をサポートしてきましたが、

どの企業でも以前より定着率がアップし、入社後すぐに辞める人はいません。

そしてその社員教育を受けた人が、今度は別の中途社員の指導をしています。

私は、多くの中小企業のOJT訓練等を通じて感じるは、

私の製造業経営者の時にこの社員教育の仕方を知っていたら、

もっと社員を成長させ、活躍してもらうことができただろうなと思います。

OJT訓練、OFF-JT訓練などは、昔からある社員教育ですが、

きっちり社内で実践すればとても効果がある方法です。

実践してみてください。

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